国産電子書籍端末のBooklive!Reader Lideoが最高なので,文句を言いたい.



後少しな電子書籍端末が出てきたので,文句を言いたい.
期待しているから文句を言いたい.
というわけで長文入ります.

2012年11月 7日 約9万5000冊の電子書籍サービスを誰もが簡単に利用できる 電子書籍専用端末『BookLive!Reader Lideo(リディオ)』

『Lideo』は、煩雑な手続きを面倒に感じるシニア世代や、電子機器の操作が苦手なビギナーにも使いやすい端末と販売方法を実現・展開しています。

 6インチのモノクロ電子ペーパーを採用した『Lideo』の特徴は、まず操作が簡単な点です。初期設定では、各端末が固有のIDを持つため、メールアドレスの入力も必要とせず、箱から出して電源を入れた後、誕生日・性別の入力とパスワード設定だけのワンステップで初期設定が完了し、クレジットカード情報を入力*1すれば、すぐに電子書籍を購入し、読書ができるようになります。端末の操作は、タッチパネルだけではなく、日本語で表記されたハードウェアボタンを採用しているため、書籍の購入や本棚の確認、文字の拡大・縮小など、迷うことなく様々な操作を直接行うことができます。使い方がわからない時には、紙の「ご利用ガイドブック」を同梱しているため、インターネットにアクセスして、ヘルプを見る、などの作業が不要で操作方法をすぐに確認することができます。

(略)

端末の販売では、全国に店舗展開をする三省堂書店において対面販売を行います。『Lideo』の購入時に最低限必要な登録をその場で行うことができる等、様々なサポートを行います。その他は総合電子書籍ストア「BookLive!」での直販にて購入することができます。


既にターゲティングに対するサービスがおかしい.
操作簡略化を目論むなら,なぜ電源を入れたらすぐ使えないのか.
電源を入れた途端に,夏目漱石のぼっちゃんでも表示したらいいじゃないか.
第一印象で「あ,いつものパソコンのよく分からない画面だ…」と思わせたら最悪じゃないか.
誕生日を何に使う?性別を何に使う?
レコメンデーションするにしても,そんな間接的な手段を使わないで,読んだ書籍や,停止時間が長かったページのテキストを解析するなりすればいいじゃないか.
それから,どうして端末を店頭で販売するのに,書籍データを店頭で販売しない?
高齢者が店頭に端末を買いに来て,「書籍はインターネットの中です.」って言われたらその時点でパニックだろ…
店頭に端末を持って行って,欲しい本を本棚からレジに持って行ったら,会計をしてくれて,端末にコピーしてくれる.でいいだろ.

訂正ここから: 書籍の店頭販売はする模様です.

電子書籍の決済を書店のレジでも–BookLive、「本好き」に向けた専用端末「Lideo」

端末の販売は、全国に店舗を展開する三省堂書店が対面販売をする。Lideoの購入端末に最低限必要な登録をその場でできるほか、店頭のレジで電子コンテンツ購入できるようにする。店頭でも「この棚の書籍は電子化されています」「電子書籍版あります」などとアピールし、紙とデジタルの垣根なく販売を促進する考えだ。

訂正ここまで


それにこんな先端端末に興味を持つ高齢者の多くは,「先進機器を使えるワシ!」的なプライドが高い方々なのだから,店頭に持ってこさせて見せびらかさせればいい.
それで自己顕示欲を満たさせることが出来る上に,他の来店した高齢者に対しても刺激できて,広告効果抜群!!!というところに,なぜ気が付かないのか.(AppleのiPodの白いイヤホン戦法ですね…)


あと高齢者がタッチパネルやキーボードを使えると思い込むのがおかしい.
年齢的に抽象的なハードウェアを理解するのは厳しい.
1つのボタンが複数の機能を持つ時点で理解が難しくなる.
タッチパネルなんて最低の代物だ.
キーボードなら1つのボタンで1つの機能だ!というかもしれないが,カーソル位置が違えば,期待しないテキストボックスに入力されてしまう.(直前の操作で検索キーワード入力になったり,メモ入力になったりするでしょ?)


それにさ…これについてはもうアホかと…馬鹿かと…と思うんだけれど,
困ったときの紙のガイドブックって何なの!!馬鹿なの死ぬの!!!!
「あー,困ったー,電子書籍端末の使い方で困ったわ−,全然分からないわー」
って高齢者がなった時に,
「あ!!親切に紙の解説書がついてる!!!助かったわ−!!」
ってなると思うか?
「紙の解説書でどうにかなった…無駄金にするところだったわ…やっぱり困ったときは紙の本だね…あれ!!!!????」
ってなるに決まってんだろ.
なんでワザワザ電子書籍のイメージを落としているんだよ!!!
電子書籍端末だからこそ出来る莫大な情報量を生かして,分かりやすいヘルプ機能をつけろよ!!!!!
例えば高齢者モードを作って,購入時に店員がセットして,右上に「困ったときはここを触る」とデカデカと常時表示しておいて,パラパラ漫画な動画で操作説明しながら,操作によって動画を切り替えたりすればいい.
それくらいのマルチタスク出来るだろ?
最後まで観て「まだダメならここを触って電話する」ボタンを表示して,Wimaxを使ってコールセンターに繋げよ.
コールセンターの人間は遠隔操作で端末をメンテナンスしろよ!


などと色々言ってみましたが…方向性は嫌いじゃないよ.
日本国内でようやくKindleに対抗できそうな端末が出てきたことは,とても素晴らしい.
ちょっとターゲティングに対する手段間違っている…というそれだけの話です.
すぐ改善すると信じていますよ!!


クックパッド開発コンテスト24に参加したよ!



Cookpadの開発コンテスト24が今年もあったので,初めて参加してみましたよ.という話.

Cookpad 開発コンテスト24

知らない方はリンク先を見てもらえれば,分かると思うのですが, 発表されたテーマに沿うプログラムを,24時間以内で作成する,というコンテストです.

今年のテーマは

一日の終わりを楽しくするもの

ということで,私たちは「寝る前」にフォーカスしたわけです.

んで,

「寝る前って,電気消すよねー.あ!電気の紐でボクシングとかするじゃんwwwあれデジタル化しようぜwww」

っていう僕の妄想をペアの誰かが聞きながら大爆笑してたので,これはイケる!と思ったわけです.

とりあえず完成品を見てもらえれば,だいたい分かると思うので,見てもらうとして.



こんなものを24時間かけて2人で作っていたわけですよ.

全体的な詳しいシステム構成は別の動画に撮ってあって,こちらも見ていただけるとより分かると思います.




どう見ても研究室なので,蛍光灯の紐がなかったのが問題なのですが,蛍光灯の電源を落とすところ以外は全て自動化されています. (例えば,電気が消えると自動的にゲームが開始されたりしてます)

さてさて,これを作る上での24時間の流れを追うと,

09時頃から10時頃:ブレインストーミング
10時頃から12時頃:買い出し(蛍光灯の紐の材料の調達)
12時頃から15時頃:蛍光灯の紐を制作(赤外線をボールに埋め込んでトラッキングしたかった)
15時頃から18時頃:赤外線トラッキングが厳しそうな予感がして,急遽可視光のトラッキングへ変更
18時頃から21時頃:Kinectで体をトラッキングする部分のプログラムを制作
21時頃から24時頃:ゲーム部分を制作
24時頃から26時頃:Kinectでボールをトラッキングする部分を制作
26時頃から27時頃:全体を組み合わせテスト
27時頃から29時頃:人間が寝た状態で(Kinectで上から撮影すると)動作しないことが判明,調整
29時頃から32時頃:動画の撮影
32時頃から33時頃:公開,投稿

てな,いわゆるデスマっていうやつを体験しました! (なんつったって,プロジェクト開始の瞬間から納期が1日後なワケダカラネ!)

結果としては,残念ながら入賞をしなかったわけなのです.

ですが,人と一緒にデスマする楽しさを教えてくれたクックパッドさんには感謝,かんしゃなのですー.

#ところで,Kinectで上から撮影すると,骨格トラッキングが正しく動作しないというのが分かったんだけど, もしかして骨格トラッキングには加速度センサーの値が利用されているのかしら.という推測が僕らの間ではされています


電子書籍生成ツールEasybookのHomebrew Formulaを作りますた

Kindle
By kodomut



moongiftさんちで,easybookなる電子書籍生成ツールを見かけたので,

手軽に電子書籍を作成できるコマンドツール「easybook」

MacのHomebrew用にFormulaを書きました.

easybook Formula

このファイル(easybook.rb)がformulaなので

$ sudo brew install https://raw.github.com/gist/1871640/63ec425799982fdca64cce0067cace9ddc413475/easybook.rb

でインストールおk. この状態で

$ book

と打って,


                     |              |
 ,---.,---.,---.,   .|---.,---.,---.|__/
 |---',---|`---.|   ||   ||   ||   ||  \
 `---'`---^`---'`---|`---'`---'`---'`   `
                `---'

easybook is the easiest and fastest tool to generate
technical documentation, books, manuals and websites.

Available commands:
  help      Displays help for a command
  list      Lists commands
  new       Creates a new empty book
  publish   Publishes an edition of a book
  version   Shows installed easybook version

と表示されれば,成功です.

ただし,インストール先が/usr/local/Cellarで, easybookのnewコマンドでの作業ディレクトリが インストール先のdocディレクトリに固定なのです.

つまり

$ book new

と生成したとき,保存先は

/usr/local/Cellar/easybook/4.0.0/doc/

になります. easybookの出力先が変えられるようになるまで,待つとしますか.

とはいえ,まぁ

電子書籍を作りましょう!

ちなみにサンプルを生成すると,こんな感じになります.

サンプル


ゲーム理論しようぜ in バレンタインデー

Valentine Day

By brown_eyed_dreamer

バレンタインデーですね.

バレンタインデーと言えば,女の子にチョコを渡したり,ホワイトデーに見返りを期待したり,戦略的ですよね.

そんな戦略を考えながら,今日を過ごす男性,女性の方々にはゲーム理論の勉強をお勧めします.

これがあれば,女の子を戦略的におとしたり,男性に戦略的にプレゼントを要求できたりするかもしれません.

ゲーム理論というのは

ゲーム理論(ゲームりろん、theory of games)とは、「ある特定の条件下において、お互いに影響を与え合う複数の主体の間で生じる戦略的な相互関係」を研究する数学、経済学の一分野である。

ゲーム理論 - Wikipedia

ということらしく,相手がいるゲームにおいて,戦略を考える手法であったりします.

というのも,先日まで大学の授業でゲーム理論を勉強していまして,授業で参考に使っていた教科書が,無償で公開されている本だったので,そのリンクを紹介したいわけです.

Networks, Crowds, and Markets: Reasoning About a Highly Connected World By David Easley and Jon Kleinberg

本全体の構成はゲーム理論に限った話ではなく,グラフ理論とか,情報ネットワークとか,そういう話も含まれています.

主に授業で使ったのは,Chapter.6で,

  • ゲーム理論とはなんぞや
  • 最適反応,支配戦略
  • ナッシュ均衡
  • 混合戦略

あたりが,かなり分かりやすく書いてあるので,「とりあえずゲーム理論ってなによ?」という疑問を解くには最適な読み物です.

これで男性と女性の間の戦略が明確に見えてきて,僕はその様を遠くからニヨニヨ観てることで,どうにか寂しいバレンタインデーを過ごすことにします.

ps. お母さんはバレンタインデーカウントに入りますか?


Commentary on the Sixth Edition UNIX Operating SystemをKindleで読もうず

Kidleでよむお!

先日,見かけたエントリー( 初めてのOS source code reading(UNIX 6th source code readingのススメ) )で,

UNIX 6thは初めてOSのソースコードを読む人にうってつけ! 今すぐ読み始めましょう!

と書いてあったので,なんか開発者なら読んでおかないといけないような強迫観念にさらされたので,ちょっと読んでみようかと思いつつです.

さて,いざ読もうかと思いつつ,さすがに予備知識無しに特攻するのもあれなので,参考文献に挙げられている,Commentary on the Sixth Edition UNIX Operating Systemを,まずは読むことにします.

ただ,iPadにPDFを入れても,なんか文字小さいし,これは最近はやりの電子書籍端末で読まないといけない気がしたので,Kindleに入れて見ることを試みてみましたと.

ちなみに,Commentary on the Sixth Edition UNIX Operating Systemは,PostScript, PDF, TeXフォーマットでしか提供されていなかったので,TeXをどうにかEPUB,そしてmobiフォーマットに変換する必要がありますです.

それなら!と探してみたところ,Pandocというツールが発見されました. これは,

Pandoc can read markdown and (subsets of) reStructuredText, textile, HTML, and LaTeX, and it can write plain text, markdown, reStructuredText, HTML, LaTeX, ConTeXt, PDF, RTF, DocBook XML, OpenDocument XML, ODT, GNU Texinfo, MediaWiki markup, textile, groff man pages, Emacs org-mode, AsciiDoc, Microsoft Word docx, EPUB ebooks, and S5 and Slidy HTML slide shows. PDF output (via LaTeX) is also supported.

と書いてあるとおり,マークアップ系だいたいを相互に変換できるっぽいみたいなので,TeXをEPUBに変換してみますた.

とりあえず,PandocをInstallingを参照しながら,インストールしてですね.

インストールが終わったら,Commentary on the Sixth Edition UNIX Operating Systemのページから,gzipped tarballをダウンロードしてきてですね,それを解凍して,ディレクトリ内で次のコマンドを打ちます.

ダウンロード先に移動してー

$ cd ~/Downloads/

作業ディレクトリを作ってー

$ mkdir lionc

解凍して

$ tar zxvf original.tar.gz -C lionc

移動して

$ cd lionc

変換します

$ pandoc -r latex -w epub -o lionc.epub lionc.tex

ところがですね,ch12.texが文字コードの問題で落ちます.

pandoc: ch12.tex: hGetContents: invalid argument (invalid UTF-8 byte sequence)

僕は,ch12.texをvimで開いて,set fileencoding=utf-8とかして回避しました.

いざ,気を撮り直して,コマンド打ちます.

$ pandoc -r latex -w epub -o lionc.epub lionc.tex

どうでしょう,lionc.epubが出来れば完成ですよ.

あとは,Kindleに入れるとしたら,kindlegenで変換するだけです.

と安易に思って変換しようと

kindlegen lionc.epub

と打ってみたら,

Error(prcgen): The book title was not set. Please set the title before generating the mobi.

と怒られたので,EPUB内部の書籍情報を追記しないといけないっぽいです. たぶん,pandocで変換するときに,TeX内にあるtitle的なところを変更しておけば,よかったような気もしますが,ここはどうにか押し通します.

一時展開ディレクトリを作ってー

$ mkdir tmp

展開してー

$ unzip lionc.epub -d ./tmp

移動してー

$ cd tmp

書籍情報を編集してー

$ vim content.opf

んで,

<dc:title></dc:title>

とかなってる空白な要素を

<dc:title>Commentary on the Sixth Edition UNIX Operating System</dc:title>

のような感じに書き換えます. そいで,もう一度EPUBにアーカイブします.

$ zip lionc.epub *

最後にkindlegenでmobiに変換します.

$ kindlegen lionc.epub

これでlionc.mobiというファイルが出来ましたので,Kindleに転送すればいい感じで読めます.

お疲れ様でした.